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お知らせ

2019-04-09
■ 商号と商標
−元号について−

 2月にお知らせしたように、今般の商標審査基準の改訂で、元号を表示する商標について、現元号以外の元号についても、その元号が、元号として認識されるにすぎないものである場合には、原則として登録が認められないこととなりました。
 しかし、新元号発表当日から、社名変更により新元号を含む名称となった会社があるというニュースが流れました。

 えっ、会社名には使えるの、と思ったあなたのために、商号と商標について、簡単に説明します。

1.令和を含む名称に改名した企業
 「YICコンサルティング株式会社」が、4月1日に「株式会社令和コンサルティング」という社名に変更しました。
 同社は2012年7月の設立で、経営コンサルティング事業や総合マーケティングリサーチ事業といった中小企業診断士業務を手がけています。
 上述のように、元号を表示する商標について、現元号以外の元号についても、その元号が、元号として認識されるにすぎないものである場合には、商標登録を受けることができませんが、商号登記の場合は、異なります。
 現行の会社法の下では、同一の本店所在地に同じ商号の会社がある場合には、登記することができないだけで、同一の住所でなければ、同じ都道府県あるいは同じ町内に同じ名前の会社があったとしても、登記することができます。
 ただし、不正の目的をもって、他の会社と類似した商号を使用することはできません。
 不正の目的とは、自己の営業をその名称によって表示された他人の営業であるかのように誤認させようとする意図のことを指すとされています。
2.既存の「元号」を含む商号
 東京商工リサーチによれば、漢字で「令和」を冠する企業は、3月31日までは全国で1社もありませんでしたが、読みが一致するひらがなで「れいわ」を冠する企業は3社、カタカナの「レイワ」は同3社で、計6社だったそうです。
 ちなみに、「平成」を冠する企業は1,270社、「昭和」は2,640社、「大正」は435社、「明治」は764社だそうです。
 「平成」を冠する企業の1,270社のうち、設立年別をみると、平成1桁年代(平成元年〜同9年)の設立が653社(構成比51.4%)と半数を占めているとのことです。
 漢字「令和」を冠する企業は早速1社登場しましたが(4月6日現在)、平成時代のように、今後「令和」を冠する企業が増えるだろうと、東京商工リサーチは予想しています。
 また、会社設立が昭和以前の「平成」を冠する企業は143社で、これは元号が平成に変わったことをきっかけに社名を「平成」を冠したものに変えたものと思われます。
 同様に、新規設立企業だけでなく、「株式会社令和コンサルティング」のように令和を冠した社名に変更する企業もあるだろうと、東京商工リサーチは予想しています。
3.商標登録は?
 商標法第3条第1項第6号に該当して拒絶されるのは、「その元号が、元号として認識されるにすぎない」場合です。
 他の要素が付加されるなどして、「元号として認識されるにすぎない」わけではない、と判断されれば、登録される可能性があります。
 たた、まだ具体的にはどのような要素が付加されるなどすれば、6号の該当をまぬかれるのかは、示されてはいません。
 もし東京商工リサーチの予想するように、雨後の筍のように「令和」を冠する企業が増加した場合には、かえって埋もれてしまい、「目立たない」商標ともなりかねません。
 新社名や社名変更をお考えの方は、そのような点にも留意することが必要だと思います。
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